音声ブラウザ専用。こちらよりメニューへ移動可能です。クリックしてください。

慶應義塾大学健康マネジメント研究科 医薬経済学教育研究プログラム
慶應義塾大学健康マネジメント研究科 医薬経済学教育研究プログラム 慶應義塾

ホーム > 研究科委員長挨拶

研究科委員長挨拶

医薬経済学の必要性と可能性:先導者としての本寄付講座

慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科委員長 高木 安雄

慶應義塾大学大学院
健康マネジメント研究科委員長
高木 安雄

2005年に創設されたばかりの本健康マネジメント研究科において、本寄付講座がスタートしたのは2007年4月からである。本研究科は、「健康」を健康な状態とそうでない状態との対立概念ではなく、連続的な概念としてとらえて、そのマネジメントもシステムや組織のマネジメントと個人のマネジメントの両方を考えて、より適切なケアの実現を追求することを目指しており、本研究科にふさわしい寄付講座といえる。

日本製薬工業協会を初めとするさまざまなご支援・ご協力のおかげで、講義科目「医薬経済学」「医薬経済分析論」の実施や薬剤の社会経済的評価の普及のための制度・条件の整備を目的とした教育・研究など、当初予定した活動を確実に展開して4年目を迎え、残すところあと1年となっている。 昨年末には中間事業報告書を作成して、製薬協のほか広く社会に本寄付講座の活動状況を問うている。もちろん、医師、薬剤師、看護師などの医療専門職者や行政関係者の講義参加者の獲得など課題はあるが、着実に医薬経済学の役割と認識は高まっている。

本年4月の薬価改正においては、「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」が導入され、未承認薬問題の解決と革新的な新薬創出の経済的誘導の制度がスタートした。患者のニーズ、臨床現場の意欲と保険財政をどのように調整するか、一つのチャレンジといえる。とくに、高額な分子標的療法薬が登場したがん医療の分野では、延命という科学的な指標だけでなく、QOLや医療費負担など患者の視点を含めた社会的評価を求める声が臨床の医師から出されており、本寄付講座の活動領域だけに、その責任は重い。医薬経済学の分野で、福澤諭吉の「全社会の先導者たらんことを欲するものなり」の精神を実践できる喜びを改めて感じている。

↑PAGE TOP