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講座・教員紹介
本寄附講座の専任教員には、教授・准教授各1名が就任しています。
この医薬経済学の教育研究プログラムの目的達成のために、健康マネジメント研究科の専任・兼担・非常勤の教員が全面的に協力支援する体制がとられています。また、海外の研究者・実務家とも広く連携協力のネットワークが構築されており、わが国における医薬経済学の拠点となっています。
教授 鎌江 伊三夫
医薬経済学は、医療を医学的効果と経済性の両面からとらえて、いかに評価するかを研究する学問です。医療技術が社会や患者にどれくらい役立つのか、サイエンスとしてのデータ分析手法を駆使しながら医療の価値を測ります。欧米では、1990年頃より、この学問分野が急速に発展し、医薬品産業や医療政策の立案や実施に大きな影響を及ぼすに至りました。わが国でも、その考え方や手法は比較的早期に紹介されましたが、産官学での研究・教育体制の整備が進まず、国際的に大きく立ち遅れる結果となりました。今回の寄附講座は、そのような危機意識を受けて、製薬協のご支援により開設されました。従って、日本での代表的な産学連携研究教育の拠点を目指して、国際的に最先端の研究成果をふまえながら、新たな現代版"義塾"の実現に挑戦します。わが国のヘルスケア・サイエンスを大きく前進させんとする高い志をもった学徒が結集されることを期待致します。
准教授 稲垣 中
これまでのわが国では治療法を選択するにあたってはその治療効果のみを問題として、コストを話題にすることを避ける社会風土があったように思われます。しかしながら、医療費の増大が問題視されるわが国の現状を考慮すると、これからは新しい治療法を導入する際には、その治療効果とコストをともに呈示して、導入の是非を示すことが要求されるようになってゆくと思われます。このような検討のことを医薬経済学的分析と呼びます。医薬経済学的分析を行うにあたっては、治療効果とコストのデータベースや治療効果を測定する方法の改善などといった『インフラ整備』が必須となります。しかしながら、現在のわが国はようやくこのインフラ整備が始まった段階にとどまるのが現状です。本寄附講座では医薬経済学の教育のみならず、他施設と共同しての『インフラ整備』にも力を入れ、日本から世界に向けて質の高い情報が発信されることを目指しています。
受講生による講義の評価
2007年の開講以来、入門編の「医薬経済学」と応用編の「医薬経済分析論」ともに履修生から高い評価を得ています。毎学期の講義終了後に実施している履修生へのアンケート調査では、「医薬経済学の基本的な考え方が身についた」、「統計学の知織を医薬品に応用するための着眼点がよく分かった」、「GlobalのPricing & Reimbursement担当者とのコミュニケーションが容易になる」、「薬価交渉における材料として、治療方法の改善に該当すると考えられる海外論文を活用したい」、「制度として確立はまだでも、薬価申請資料作成に役立つ。過去の薬価申請資料についても、このような知識があれば、もっと説得力のあるものができたと思う」といった声が寄せられています。
また、「モデル構築や文献査読の演習機会があるとよい」、「多くの方法論の紹介があったが、実際に問題を解く機会が増えるとより理解が深まると思う」といった履修者の要望を受け、2009年度からは希望する履修生に対し、講義後に1時間の演習を実施しています。


